ロイヤルノート|ろくでもない知識をきみに。

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なにかを教えるときは快感と脳内キャンバスを大切にする話

 

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今回は人に何かを教えること、ティーチングに関してぼくが日ごろ大切にしている点をつらつらとエッセイします。
ブロガーのかたの記事執筆の時にも通ずる点があるんじゃないかなと考えております。

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教えるとは相手に快感を与えること

みなさん、こんな経験をしたことはないでしょうか。

学校や仕事の勉強をしていて、わからないことがあると全然勉強が楽しくなくなって、集中できずいっこうに進まなくなる。
またそれとは対照的に、一度わかるようになるとどんどん先ヘ進むことができ、なんだか楽しくなってきて一時的に(あくまで一時的に、ですが^^;)勉強が止まらなくなってしまった。

これこそ、あなたの脳が『学ぶこと・知ることによる快感』を感じている瞬間であります。

楽しいもの、気持ち良いものは止まらなくなるのが人間というもので、ごく自然なのです。
そして『教える』とは、まさにこの学ぶ快感を相手に与えることにほかなりません。

ただ単に知識を語って相手の頭に詰め込んだところで、心にちゃんと響かなければ3日と記憶に残らないでしょう。それでは教えていることになりません。
教えるからには、相手にしっかりと腹落ちしてもらって、脳に刻んでもらって気持ちよく帰っていただくのが教鞭をふるうものの作法、と個人的には考えています。

では教えたい内容を相手の脳へ深く刻み込むには、どういったことに注意すれば良いのかでしょうか。

聞き手の脳内を常に意識する

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まずターゲットとなる聞き手の脳内の状態をしっかりと透視することが大切です。

いま、どんな状態なのか。
事前知識としてどのくらいのことを知っているのか。
どこがわかって、どこがわからない部分なのか。

説明する側は、ついつい説明する側から見た視点ばかりでモノを言ってしまいます。
教える内容そのものをすでによく理解している自分自身から見て完璧な説明であるだけで、聞き手にとって新しい知識や情報は、説明側が思うよりずっと理解しづらく、意外な『つまづきポイント』が多々あるものです。
自分自身にも過去にたくさんつまづきポイントがあったはずですが、すっかり忘れていますよね。
仮に過去につまづかせないで教えてもらってきたということであれば、それはあなたに教えた人が上手だったということでしょう。

聞き手側の視点に立って、つまづきポイントをしっかり感じ取るのは大事な土台となります。

聞き手の脳内お絵かきを手伝う

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聞き手の頭のなかには、知識を描く真っ白なキャンバスがあります。
聞き手が知っている情報は、部分的に描かれた小さな絵として存在しています。
そして最終的に教えたい知識は、キャンバスを埋め尽くす大きな一枚絵です。

この真っ白いキャンバスには部分的に情報が散らばっていて、ところどころに絵が描かれています。
(聞き手によっては全く情報がない、まさに真っ白なキャンバスのままのかたもいることでしょう。)
しかし個々の知識・情報がバラバラなため、ひとつの大きな絵として完成していません。
絵として完成していないから、聞き手はその内容について自信をもって『わかった!』と言えない状態でくすぶっているんです。

この小さい絵をつないであげるのが教える側の役割です。

このキャンバスにところどころ描かれた絵をうまくつなぎ合わせ、個々の絵の立ち位置と存在意義をしっかりとわからせてあげると良いでしょう。
そうすれば残りのまだ描けていないキャンバス部分にもスッと新しい絵(情報)が入り、大きなひとつの絵(知識)として完成していきます。

聞き手の状態は3つある

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いざ説明を受ける前の聞き手の脳内ステータスは、大きく分けて3つあります。

  1. 内容のことを全く知らない(無知)
  2. 内容を知っているけど、しっかりとは理解していない(腹落ちしていない)
  3. 内容のうち、知っている部分と知らない部分がある(部分的にしか知らない)

この3つのステータスのどこに聞き手がいるのか把握して、説明を展開すると効果的です。

例えば1の全く知らない状態の人はキャンバスで言えば『何を描こうとしているのか』がわかっていない状態です。ソクラテスの『無知の知』じゃないですがとにかくまず『何を知っていない状態なのか』を明確化すると良いでしょう。
何を知らないかに気づけば、その後具体的に何を理解していくべきなのかが聞き手の中ではっきりしてきます。

2のふんわりとしか理解していない、知っているつもりであまり知っていない人に深い理解を定着させるには、現状の知識を整理整頓してあげましょう。
キャンバスには全体的にうすぼんやりとした鉛筆スケッチが描かれている状態ですが、それぞれを描き込む場所が間違っていたり、塗ろうとしている色が間違っている状況です。
つまり先が見えない。どう学べばいいのか。あとはどこを学べばいいのかわからない状態です。
全体像だけは見えているので、全体像に対して描けている今のスケッチがどんなレベルなのか、どんな状態なのかをこちら側で整理します。
現状がわかり完成品との差分が見えれば、迷子にならずにいよいよ細かく描き進める(理解する)ことができるようになります。

 3の部分的にしか知らない人には、やみくもに教えるよりは知っている部分と知らない部分をひもづけながら教えると効果的です。
これはペアリングと言いますが、ゼロから教えるよりはすでに知っているものと対比させて教えることで、聞き手の脳内に描き込む時にペアにすることができるため、場所が整理されて理解が明確になります。

終わりに

美術音痴で絵はロクに描けませんが、生徒の脳内キャンバスには日々、知識という名の絵を描いております。
教えることに限らず人間関係などでもそうですが、やはり相手の視点に立って物事をとらえるということはとても重要ですね。