追記1:9月4日
9月3日、ケフィア事業振興会が東京地裁より破産手続きの開始決定を受けたと明らかにしました。
本記事は破産決定の数時間前に執筆したもので、弁護団に被害者が結集しケフィアグループの破産申し立てをするためのご助力をいただきたい旨を記載しております。
この経緯や知識がいつ、どこで、だれに役立つかわかりませんのでそのまま残しておきます。
また当ブログは被害の当事者でもあるため、本事件が解決していくまで、何年もかかると思いますが情報を追っていきます。
追記2:9月26日
破産管財人からハガキが届きましたので記事にしました。
【進捗】ケフィアグループ(かぶちゃん農園)の件で破産管財人からハガキ「破産手続開始決定通知書」が届きました
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こんにちは。
我が家の母が、ケフィアグループ&かぶちゃん農園による詐欺(とほぼ判断できうる事柄)で総額1,700万円ほどをだまし取られてしまいました。
今日はそのことについて書きます。
なお、事件全体の詳細な経緯はすでにケフィアグループ被害対策弁護団のこちらのページに記載されているので、ご興味のあるかたはご参照ください。
シンプルにまとめてしまえば、
お金を投資してくれれば10%ほど上乗せして返しますよ、という内容の触れ込みで出資を煽り、資金稼ぎをしまくり、そのお金が予定時期になっても返金されず、数多くの人(特にご年配のかたが非常に多い)が被害に遭っている
という状況です。
ひとつの社会現象として認知され始め、これから報道も広がり、もっと多くのかたが知っていくであろうはずの事件です。
集団説明会に参加
2018年9月2日、そんな債権者のためにひらかれた弁護団による集団説明会に参加してきました。
※プライバシーに配慮し加工しています
母は足が悪くそんなに多く長くは歩けないため、わたしが代理で出席。
およそ400名入る会場に2部制でお話をいただきました。
総勢約800名が参加したと推測しています。
以下、ふわっとした記憶ベースですが、拝聴したことを記載します。
弁護団への電話相談と被害総額
およそ1200件弱あったようです。
ひとつの電話相談で「同居家族も被害に遭って…」と複数の相談もあって、その被害人数は1600件弱すでに寄せられています。
この弁護団への相談があった人々だけでも、被害総額はおよそ82億円だそうです。
現在25名ほどで構成されている弁護団ですが、その人数では到底処理しきれない相談件数のため随時人員は増やしていくそうです。
払ってくれないケフィアグループ
わたしの母含め、被害者側は、ケフィアグループに対して債権をもっている債権者です。
つまりお金を返してもらう、支払いを受ける権利を持った状態でした。
ケフィアグループは今まで頑なに自らの経営状況が悪化しているなどの、真の事情をひた隠しにして、昨年11月頃からのらりくらりと支払いを引き延ばしてきました。
弁護士からの請求・訴訟でも無理
弁護団が結成される前に、すでにひとりひとりの弁護士さんが複数の相談依頼を受けており、総額3億円(9億円だったかな?曖昧)の被害について集団訴訟をしていたのですが、それでも応じられたのは微々たる額であった────
というお話も、今回の説明会で聞くことができました。
つまりもう、個人からの問い合わせや交渉では到底解決不可能、とのことです。
消費者庁から異例の名指し公表
そしてついに、この説明会が開かれるほんの2日前、消費者庁からの発表でキッパリと「支払い能力がない」ことを明らかにされてしまいました。
弁護団からのお話でもありましたし、以下のリンクの記事にもなっているように、自転車操業によって、被害者たちからさらに金を巻き上げては、その返済に充てるといった未来のないやりかたでその場を凌いでいたようです。
追跡第7弾!ケフィアの元関係者が「自転車操業が続いていた」と証言 : 東京商工リサーチ
弁護団のお話によれば、こうして公表されてしまった以上、近いうちにケフィアグループは事業停止をするんじゃないかとのこと。
差し押さえや閉鎖などなど
ケフィアグループは持ちビルなどもあるわけですが、そういった資産も相当数すでに差し押さえられている、という情報をいただきました。
また長野のほうへ現地調査に赴いてくれた弁護士さんの確認によると、温泉ランドは閉鎖、 かぶちゃんカフェは9月1日より天龍峡カフェテリアに名称変更している、のだそう。
※ためしにGoogleで「かぶちゃんカフェ」と検索してみると、たしかに天龍峡カフェテリアの情報が右に登場。Google仕事が早いです
総被害額の見通しは700億円以上
さきほどの消費者庁の発表のなかに記載があるのは被害総額340億円。
しかし弁護団のお話によると、この数値はすでに満期が来ていて、支払い(元金の返済)が為されていなければいけない案件だけが対象なのだそう。
ケフィアグループおよびかぶちゃん農園による、資金集めのための契約は1年契約、3年契約、10年契約とさまざまな期間のものがあります。
この、満了してない案件は無視されているらしく、弁護団の見通しではざっと、その2倍。
すなわち700億円以上の被害があるのではないかとのことです。
お引越し?
さらにお話のなかにあったのは
- 金曜の夜に本社ビルからダンボールが大量に運び出されているのが目撃されている
- 事務局はもぬけのカラっぽい
- 従業員もイヤになって辞めていっている
などの情報です。もうボロボロです、夜逃げです。卑怯極まりないです。
重要な情報の隠ぺいだってあり得ますよね。
⇒追記:荷物運搬の件の記事がありました
追跡第8弾!ケフィア 被害は1,000億円規模へ、本社では荷物の搬出作業も : 東京商工リサーチ
今後の方向性
破産申し立てをするが長期戦になる
弁護団は民事と刑事、ふたつの方向で行動する予定です。
ひとつは民事、これは破産申し立てのことです。
ケフィアグループに対して破産申し立てをおこなっていくそうです。
時期は未定、というより弁護団の考えがあるがそれは非公開で、最適なタイミングでおこなうという形です。納得です。
破産申し立てをおこなうことで破産管財人が公にケフィアグループの中を洗いざらい調べ上げることができる、これ以上の資産流出を防げる、売れるものは売って弁済額に含めることができるなどのメリットがあります。
資金隠し、海外送金があるんじゃないかなどなど諸々の調査もまずは破産してくれないとできないわけです。
ただし破産申し立てには、申し立てる側(つまり被害者側。弁護団)が予納金というものを支払う必要があります。
この予納金が高額で、本件だと2,000万~3,000万円くらいは必要ではないかとのこと。
本件の被害者の皆さんがなるべく多く、
弁護団の結成に気づき、
弁護団に依頼・参加し、
弁護団側にも資金が揃わないと
いくらやりたくても、破産申し立てができないわけです。
これが何よりの懸念。
そして破産申し立てによって配当金が取り戻せる時期も通常案件で1~2年はかかるそう。
ケフィアグループは推定60社くらいの関連会社があるために手配が複雑化し、そう単純ではないだろうと。
弁護団長・紀藤正樹さんのお話ではお金を取り戻せるのに3年以上はかかるだろう、とのことでした。
刑事告発・告訴をしていく
もうひとつは刑事。刑事告発や告訴などの方法を取っていくとのことです。
金融商品取引法違反
出資法違反
特定商品預託法違反
そして詐欺
など、本件では多くの観点からその刑事責任を問える可能性が高いとのことでした。
紀藤弁護団長は2011年当時社会問題となった「安愚楽牧場」の事件においても弁護団長を担当されているそう。
そしてこの安愚楽牧場事件についても、7年経った今でもなお一審の段階であるとのことです。
つまり今回のケフィアグループ事件も、7~10年は覚悟したほうがいい、長期戦となる見込みなわけです。
本物の問い合わせ先と、偽物の問い合わせ先
被害相談、詳細の相談は弁護団へ
こういった事件が起きると、必ずと言っていいほど二次被害がでます。
本件でもすでに多数の二次被害が報告されているそうです。
間違いのない、正しい相談先はこちら↓の弁護団です。
東京03から始まる電話番号が記載されています。こちらは本物です。
なお、複数回線置いていますが、お問い合わせが殺到しておりつながりにくい現状があるそうです。
特に月曜午前は混み合うそう。
夕方のほうがまだ余裕があるそうです。
こちらは偽物グループです
品川プリンスホテルだかに呼ばれ、解決させるために70万円必要になる、みたいな話でお金を巻き上げられた二次被害があるそうです。
弁護団の説明会で聞いた話ですが「ケフィア 被害相談」で検索すると、正式な弁護団のHPより上に、2件も偽物の対策室や相談窓口が表示されてしまいます。
こういったところへは絶対相談しないでください、とのお話でした。
直接さらしたいところですが、ちょっとでも被害を防ぐためこれらのHPへのリンクは掲載しません。
パッと見でいうと、偽物サイトの特徴としてフリーダイアルが用意されています。
実質すでに支払い能力のないケフィアグループに対し、日本最大である紀藤正樹団長率いるケフィアグループ被害対策弁護団以外で破産申し立てや資金回収を働きかけるのは不可能です。
余談ですがわたしが個人でケフィアグループに送った内容証明郵便も見事に無視されています。
皆さんのちからを貸してください
なかなか被害者の耳に届かない
今回、わたしが弁護団の結成に気づけたのは、母からこの件を聞いたとき自らの意志で「これは弁護士に相談しないとマズいな」と感じ、とある個人の弁護士さんに相談にいったのがキッカケでした。
そこで相談したところ、弁護団のHPを教えてくれました。
「実は今、けっこうな被害が出ているみたいで弁護団が結成されているようですよ、こちらに問い合わせたほうが成功率も上がりますしコストも下がります」と。
わたしは仕事がウェブ業です。インターネット閲覧なんてしょっちゅうです。というかむしろ仕事の一部です。広く浅く情報収集します。
そんなわたしでも、弁護団結成とその弁護団への連絡手段はなかなか知ることができませんでした。
30代中盤、ウェブが日常のわたしですらそんなものです。
本件の被害者の大多数である、全国のご高齢者のかたはなかなか弁護団結成やケフィアグループの実態に気づけていない可能性が高いです。
現に、推定される被害者数がおよそ20,000人となっているのに弁護団への電話相談が1,600人程度。
全被害者のうち8~9割がまだ、ケフィアグループの実態に気づけていない、または弁護団の動きに気づけていない現状があります。
ひとりでも多くのひとの目に留まるように
弁護団のかたも、ひとりでも多くのかたの参加が鍵となると仰っていました。
少しでも広めるため、新聞広告にも掲載したそうです。それでも全然足りない。
ケフィアグループに破産申し立ての手段を採るためにも数千万円の予納金が必要です、これを被害者の人々が一丸となって立ち上がらなければ実現が遅くなるか、叶わない形となるかもしれません。
いずれテレビでも報道されていく可能性が高い本件。せっかくこちらにたどり着いてくださった皆さんに、ひとつお願いがあります。
少しでもこの被害と救済活動の全容が日本中にいきわたるよう、各種SNSやメールなどで本記事を広めていただけないでしょうか。
あるいは職場の仲間との雑談だってかまいません。
世間話のように、周りのおじいちゃんおばあちゃんにさりげなく話していただいてもかまいません。
ひとりでも多く、現状を知るひとが増え、そのひとの周りにいるかもしれない被害者のかたに情報が行き届くことが、全被害者の救済に直結します。
ブログやメディアを持っている皆さまへ
ブログで記事ネタとして取り上げる、シェアするなど、採りやすい形でかまいません、ケフィアグループ&かぶちゃん農園の被害事件に関して声を挙げていただけないでしょうか。
わたしみたいにまだお金を稼ぐ体力のある若い(若いとは言えないか…)人間は百歩譲ったとして、もう貯金と年金でしか生活費を準備できないご高齢のかた多数が、その資産の大半を奪われ泣き寝入りすることになりそうな本件、ケフィアグループは絶対に許せません。
わたしが今回、この被害の件をブログに赤裸々に書こうと思ったのもまだまだ圧倒的に情報が日本全体に伝わっていないと感じたためです。
ひとを救うちからになり得るインターネットの底力を、どうか結集させていただけないでしょうか。
弁護団の説明会から帰宅し、へたくそな文章で申し訳ありませんが、急ぎ記事を執筆いたしました。