Royal Naught

和装読書男子の超雑記「ロイヤルノート」です

ワンルームマンション投資の話はウマみゼロ!年金の上乗せにはならないっぽい

f:id:vintraw:20170502013956j:plain

我が家に

都内の新築ワンルームを買って、家賃収入ゲットしませんか?

というたぐいの勧誘電話が来たので、何度か見積もったり話聞かせてもらったりしました。

結論、今回は完全にナシと思ったので、ちょっとそのお話を書きます。

ワンルームマンション投資のモデル

私のところに来た代理店さんの構図はこうです。

f:id:vintraw:20170501000119p:plain

  1. 私たちがワンルームを購入する
  2. 購入と同時に管理を代理店に委託する 
  3. 代理店に、入居者が家賃払う
  4. 諸々の費用を差っ引いた残りの家賃収入が私たちマンション所有者の手元に来る

という流れ。

不動産運用がよくわからない人でも、ほったらかしで家賃収入が手に入るぞ!ということでした。

入居者募集もしてくれて、契約なども全部やってくれて、お部屋のガス・水道の調子なども全て維持管理・対応してくれる。

それだけ聞くと、確かにおいしそうな話ではあります。

家賃保証システムがついてる

代理店のウリ文句はなんといっても「家賃保証システム」がついていることでした。

これはつまり「入居者が見つからない月があっても、ちゃんと代理店から家賃収入分のお金を支払います。家賃収入に穴は開けませんよ!」というもの。

部屋を埋める自信があるからこそできるシステムの模様。

では、毎月必ず決まった金額が振り込まれる前提で、このマンション購入が得か損かを検証していきます。

お見積りの実例

代理店に提示された内容を公開します。

物件情報のこと

これからますます人気が上がる『江東区の新築マンション』を1部屋2,730万円で買ったら、毎月73,800円の家賃収入を保証します。

ということでした。

物件情報
  • 物件:江東区の新築ワンルームマンション(27㎡くらい)
  • 販売価格:2,730万円(税込)
  • 保証家賃:73,800円
  • 修繕積立金:1,850円(管理費・共益費みたいなもの)

ローン計画のこと

年利0.65%の低金利ローンを35年で契約してください。
頭金として230万円を払ってもらい、残りの2500万円でローンを組みましょう。
さらにその他初期費用が120万円かかるので、最初にかかる費用は350万円です。

とのことです。

ローン計画
  • 借入金利:0.650%
  • 借入期間:35年
  • 頭金:230万円
  • 借入額:2,500万円
  • 諸経費概算:120万円
  • 初期費用合計:350万円

返済プランのこと

返済プラン
  • 返済額/月:68,417円(ローン返済+修繕積立金)
  • 家賃収入/月:73,800円(保証家賃)
  • 月々の収支:+5,383円

月々かかる費用68,417円なのに対し、家賃収入が毎月73,800円なので、いちおう5,383円のプラス収支になるという話でした。

まとめ

  1. 最初に350万円が必要(出費)
  2. ローン金額は2500万円
  3. 35年間は毎月5,383円の収入がある
  4. 35年後(ローン完済後)は73,800円が毎月収入になる

これが基本的な構造になります。

 

初期費用の相殺に何年かかるか検証

初期費用でさっそく350万円かかるわけです。

この出費は、どのくらいマンション経営を続けるとプラスマイナスゼロ、すなわち相殺できるのか試算してみましょう。

細かい数字はここでは無視をして、月々のプラス収支5,383円は、シンプルに月々5,300円の家賃収入と考えます。

初期費用350万円を取り返すには────

最初の35年間

5,300円×12か月×35年=2,226,000円

3,500,000-2,226,000=1,274,000円

35年間待てど、初期費用の出費はまだ1,274,000円残っています。

36年目以降

36年目からは月々の収益が一気に家賃まるまる73,800円になります。

しかし修繕積立金は払い続けるため、(値上がりしていない前提だとしても)1,850円はマイナスです。

50円のところは無視するとして、ざっと月々72,000円の収入が予定されています。

これで残金を回収していくとすると────

1,274,000÷72,000=17.69か月

つまり、初期費用350万円を取り返すのに36年と半年ほどかかることになるようです。

初期費用350万円のうち230万円は頭金、つまりマンションの購入金の一部です。

回収対象を120万円だけにした場合

そこで純粋なマイナス出資である『諸経費』120万円だけを回収対象にした場合、

1,200,000÷5,300=226.4か月

226か月=18年と8か月

それでも回収に18年と8か月かかります。

 

年金上乗せという強い味方にはならない

高いお金を出して2,000万円以上するモノを購入します。

住む予定のないワンルームマンション。

住んでもいいのですが、そうするともちろん家賃収入が入りません。

代理店の営業さんはこう言います。

購入直後から毎月ちょっとずつ収入があるし、ローン完済後は全額があなたの収入に!年金の上乗せになりますよ~

1.老後のための資金を消費している

しかし、冷静に考えてみましょう。

何もないゼロのところから金が生まれる魔法の家じゃないわけで、結局の話、買ってるんですよね。

2,000~3,000万円くらいのなかなか大がかりな買い物です。

なんなら老後資金として取っておくこともできた資産を使って、マンションを一部屋買っているわけです。

使わなかったら老後に残しておけた2,700万円だったということもできますね。

2.300万円も高く購入している

年利0.65%と少なく見える利率ですが、35年で利息が約300万円です。
ひと月平均7,100円くらいを余分に支払っているんです。

2,700万+300万。

2,700万円の価値のものを3,000万円で買うことになってます!

 

3.物件の価値は下がっている

現在2,700万円で買ったマンションのワンルームが、果たして10年後、20年後にはいくらの価値になっているでしょうか?

実はそもそも、物件は購入した時点ですでに金額は目減りを始めています。

ここではその件は割愛しますが、新築に少しでも人の手がはいり中古となれば、値段は下がっていく一方です。

場所によっては『土地』は値上がりするところもあるみたいですが、『建物』はどうしたって老朽化していきますよね。

新しいマンションがどんどん建って、古いマンションの人気は下がる一方。
価値は下がりこそすれ、上がることはないと考えるのが妥当です。

オマケにこの先の日本は、人口が減少し、建物が余る状況です。

建設当時、最新のシステムとデザインをフル装備させて作った物件だって、10年後・20年後から見たら古すぎる。今と35年前を比べてもそうですよね。 

ちなみに一括購入した場合…… 

手元にすでに2,730万円ある場合。

現金一括払いが主義、という人を想定してみますと初年度から修繕積立金はのぞいた約72,000円が手に入る計算なので…

  • 2,730万円(のマンション)÷72,000円(家賃収入)=380ヵ月
  • 380ヵ月=31年と8カ月

2730万円の買い物を、家賃収入で取り戻せるのは31年後と8か月ということになりますね。

そこから先はいちおう、年金上乗せになるとも言えます。

注意:家賃保証システムにも更新がある

私のところに話をもってきた代理店だと、家賃保証のシステムが4年更新です。 

4年に1回、契約の見直しがかかるということです。

つまり「マンションが老朽化してきて人気が下がった、価値が下がった」などうんぬん理由をつけて、家賃が下がる可能性もあります。

もしかしたら保証そのものが廃止になるかもしれません。
地震大国の日本が誇る大地のパワーにより建物そのものがなくなるかもしれません。
※自然災害の場合は家賃保証しないとハッキリ言われました(;'∀')

出費をトントンにするのに何十年もかかり、トントンになった頃には家賃保証がないかもしれない、価値もダダ下がりの物件が手元に残り、老後資金にもできたはずの2,700万円を失い、「年金の代わり」だというのは、筆者としては、到底アテにできない話なのでした。

山ほどあるリスクをうまく回避できるプランが持ち込まれたら、再考してもいいんですが、今回の内容だとGOは出せません。