今年の10月からフリーランス事業3年目に入るので「身の回りのもの、いったん整理しよか」と考えまして、諸々見直しをかけました。
そのうちのひとつとして、インターネット回線の整理をしました。
わたしたちウェブ屋からすると、インターネット回線の保有・取捨選択は欠かせない話題になるわけでして。
だいたい1年かけて試行錯誤した経緯と、とある発見をしてしまった末の結論を書いていきます。
わたしのWiMAX契約のどこに落とし穴があったか、推測しながら読み進めてみてください。
なお、この記事は4,600文字くらいです。
きっと7分くらいで読めます。
《起》家の固定回線をWiMAXにするテスト
仕事の都合上、1年半ほど前にWiMAXを契約しました。
それとは別に家の光回線もあったわけです。
わたしとしてはなるべく物事はシンプルに一本化したいので、せっかくなら「WiMAX一本で、家も外も使い放題にできるんじゃない!?」と考えたわけです。
[家の光回線+WiMAX]という二重払いから、
[WiMAX]という単純な支払いのみにする、という狙いでした。
通信量の総額を下げる狙いもあって。
《承》WiMAXはヤメました
1年使ってみて、ヤメました。
順を追っていきましょう。
まずはこちらをご覧ください。
契約内容
ポケットWi-Fi商品を扱うプロバイダーはたくさんありますよね。
その中で、契約当時「新生活応援キャンペーンでいい感じだよ!」と売りだしていたPEPABO WiMAXさんと契約をすることにしたんです。
月額使用料:2,760円(税抜)
ギガ放題にした場合の使用料:3,414円(税抜)
→本来は月額4,195円、ギガで4,849円だから安いじゃん?ということ
2年契約で、更新月以外でヤメると違約金とられます。
2年は使うだろうなーと思って契約しましたが、以下にあげるいくつかの気になる点から、途中解約を選びました。
通常プランの7GB制限じゃ、使いものにならない
ウェブ屋じゃなくても、一般的なウェブユーザーでも7GBで足りるわけないじゃないですか。
以下のサイトで検証してくれていましたので引用です。
5分前後の動画を標準画質で見れば、10~20MBは確実に通信量がかかるし、
高画質にすれば50MBはかかってしまうというのが、おおよその目安だね。
YouTube:動画のデータ通信量の目安・1時間でどれくらい?
実際、そのくらいかかるわけですよ。
最近は音楽も動画もストリーミングで楽しむことが多いですよね。
ダウンロードするのではなくて。
そんな現代っ子に7GBって「ちょっと駄菓子買うお小遣い50円あげるから、好きなモン買っといで」と言ってるようなもんです。
切り詰めてうまい棒を選んだとしても5本しか買えません。
Hulu やU-next、Amazonプライムビデオ なんかも同じような通信量です。
実際に見てみて数値体験しました。差異はあるけど近しいものです。
ギガ放題でも、3日に3GBの制限がある
ギガ放題にしとけば通信容量なんて気にしなくていいじゃーん!
なんて思っちゃいけません。
完全に企業の戦略に引っかかっていますよ。
ネットワーク混雑回避のため、前日までの直近3日間で「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信量の合計が 3GB以上 となった場合、「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信速度を翌日にかけて制限します。
WiMAXの料金・プラン - PEPABO WiMAX(ペパボ ワイマックス)
ほう?(;^ω^)
直近3日間で3GB超えたら、速度落とすけど文句言わないでね~と、わかりづらく小さく書いてあるわけです。
例えばHulu で気になるドラマを観たとします。
当然、キレイに見たいですから画質は高めで。
すると1時間で600MBくらいはかかるんです。多少前後あるとしても。
ドラマですから数本続けて観たいですわなぁ?
3本くらい観ちゃいましょうか。
はい、1.8GBです。
2日目も仕事からくたびれて帰ってきて「はー疲れた、息抜きにドラマみよ!」
3本観まして、はい1.8GB。
3日目。
あれ、なんだか読み込み速度が遅い……。
ドラマがぜんっぜん再生されない。
低画質にしても、ぜんぜん再生が進まない。
そりゃそうです。
3GB超えて、もう速度制限かかってますよ。
全然ギガ放題じゃないですよ?
念のためさっきのページ確認しておきますと、
「通信速度制限(月間7GB超)」とは、当月の「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信量の合計が7GBを超えた場合に、当月末までの「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信速度を送受信最大128kbpsに制限することをいいます。
送受信最大128kbps
(;゚Д゚)
いやいや、メール送ろうとしてるんじゃないんだから。
LINE・VINE・SKYPEなどでよく使われるオンライン通話すらできませんよ。
au 4G LTEに接続できるオプションが別料金
これは、WiMAXがカバーしていない地域に行っても、カバー率99%を誇るau 4G LTEの回線を使って、ウェブを快適に楽しめますよーというオプション機能。
その名をハイスピードプラスエリアモード、といいます。
長い。
そう、オプション機能なんです。
ほんの少しでもつないだ月は別途1,005円(税抜)まいどありーっ。
いちおう、これを使うか使わないかは手動設定になっています。
手動設定だから自分でつけちゃわない限り間違って使うことはないでしょう。
でも、一度でも選択しておいてそのままだと翌月も設定は継続してます。
加えて、WiMAXの通信可能領域は絶妙なラインを行ってます。
関東のだいたいなら大丈夫ではあるけれども、ちょっとだけ山奥とか、海辺付近とか、かなり人の少ない地域とか、少し外れるともうつながらなかったりしました。
代表されるのが旅行です。
旅行ではかなり使いづらいです。
通信可能領域が微妙すぎて。
プラスエリアモード使いたくなくても、かなりの場面で頼らざるを得ない状況になりがちでした。
ハイスピードプラスエリアも最大で7GBまで
で、しかたないから別途1,005円(税別)払って手に入れたせっかくの権利。
これも月に最大で7GBまで。
これは7GBを1,000円ちょいで買った、と考えると良いでしょう。
ギガバイトと円の比率で考えると、そこまで悪い数値じゃありません。
※これは昨今はやりの格安SIMの使用料と比較してます。この話はまた今度
でも、さっき引用してきた部分をもっかい見てみよう。
ネットワーク混雑回避のため、前日までの直近3日間で「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信量の合計が 3GB以上 となった場合、「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信速度を翌日にかけて制限します。
ん、んん~?(;^ω^)
3日に3GBまでの壁は、なんとこのオプションも合算でした。
ますます『ギガ放題』じゃないじゃん!
となるわけですよ。
請求が『通常分』と『ギガ放題の追加分』別々で乗っかる
これはオマケ的なものですけど。
わたしのような個人事業主には地味に経費管理がめんどくさい、いっこにまとめてほしかったなぁという話です。
別項目で、クレジットカードに乗ってくるんえすよ。
しかもなぜか微妙に日付をズラして。
これ帳簿につけなきゃいけないので……
め、めんどくさいっ(;゚Д゚)
WiMAXの使用感・総評
ギガ放題といいつつ、実際には全然使い放題ではない。
物理的にいうと3日で3GB制限がかかるので、賢く使っても1か月(30日)で30GB使えるかどうか、です。
つながるエリアも微妙です。
ほぼ完ぺき!と背中を押してあげたいのに、どうしても押せない微妙さ。
肝心な場面でつながりません。
ポケットWi-Fiを持ってでかけたい遠出先。旅行先。
わりとつながりません。
つながらないエリアは追加オプション代金を払えばつないであげる、というわけです。
わたしなら「オプションじゃなくて規定サービス料金内でおさめて、ちゃんとつないで」と返します。
これらが、結果的にWiMAXはダメだなと思った理由でした。
《転》WiMAXベタ褒めの人を発見
そんな折、こちらのブロガーさんがWiMAXを鬼推しする記事を書かれているのを発見しました。
おお、すごくわかりやすい!と思って読んでみたのですが、
たしかにコレが真実ならWiMAX欲しいですね。
ただし実際に使ってみたわたしと唯一、相容れない部分がひとつあって、
WiMAXはWiMAX2+(ハイスピードモード)だと3日間3GBの制限はありますが、速度制限にかかってもYotubeの動画を普通に見れるくらいの速度までしか落ちません。
という点です。
ん、んん~?(;^ω^)
デジャヴかな?
速度制限は128kbpsでかなりシビアだったはずだけど……。
そう思いまして、やぎさんが契約しているらしい、こちらの会社の「よくある質問」を参照してみたら。
従来の速度制限は、目安としてYouTube動画の標準画質が見られるレベルでしたが、より利便性の高い運用方法の準備が整うまでの間、それを上回る速度となります。
「UQ Flatツープラス ギガ放題」の速度制限について|UQWiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
……えっ?(;゚Д゚)
なんだって?
(;゚Д゚)
Youtube観られる速度?
(;゚Д゚)
《結》WiMAX契約はUQ WiMAXで
プロバイダーによって制限したあとの速度が、断然ちがいました。
みなさま……悪いことは言いませんから、WiMAXがもし必要ならUQ WiMAX で契約するのが最善です。
わたしのような残念な落とし穴にはけっしてハマらないようにしてください。
さすがはUQコミュニケーションズさんです。
WiMAX回線をそのほか全ての契約会社に提供している胴元です。
やはり他社より一歩上手をいくよう企業努力されているようです。
いずれまた必要になりWiMAX契約をすることがあればUQ WiMAX にします。
《おまけ》スマホのテザリングは実際便利
やぎさんも書いていますが、わたしもDMM mobile のテザリングは実際に使っています。
スマホ自体が、格安SIM使用によるDMM mobile 契約のものなんです。
WiMAXのたまに微妙なカバー範囲は、ハイスピードプラスエリアモードをわざわざ1,000円前後で買うよりも、すでに契約しているスマホのテザリングでまかなったほうがお得だと思います。
まあ……WiMAX選びに失敗したわたしにはもはや関係ないコトですがね(;゚Д゚)
今後しばらく、外出先での通信はこのテザリングでまかないます。
ということで。
WiMAXの良さを手っ取り早く知るならこのやぎさんというプロブロガーさんの記事 を読む。
WiMAXを契約するならUQ WiMAX というプロバイダーを選ぶ。
わたしのハマった落とし穴は契約するプロバイダーの違い(による速度制限の度合い)でした。
敬意を表して、記事タイトルがやぎさんのパロディ風なのは言うまでもありません。